ビヘイビアの登場


 ビヘイビアって何だ?と最初戸惑った。直訳すると「行動」という意味。簡単に入ってしまえば「ビヘイビア」=「スコアスクリプト」なのであろう。Lingo初心者の方でも簡単にムービーを作ることができるように、考案された概念なのだろうと解釈している。たとえるならば「定型スクリプト集」とでもいえばよいのだろうか?
 たとえばあるボタンのキャストに「マウスクリックされたら次のフレームに進む」という機能を持たせたいとする。そのような時にはビヘイビアライブラリの中から「フレームに移動」という機能を持ったビヘイビアを選択し、ステージ上のボタンにドラッグ&ドロップすればよい。あとは「どのタイミングでスクリプトを動かすか」などの簡単な設定を行えばよい。HyperCardであった「NaviPalette」のような操作感覚である。
 極めて簡単なスクリプトなどはいちいち記述する必要が無くなるので、初心者の方は安心して使うことができると思うのだが、より一層ノービスとエキスパートの境界線をはっきりと描いた気がしないでもない。
 すべてに於いて言えると思うが、物事のブラックボックス化は両刃の剣のような気がする。間口を広げ、Lingoの敷居を低くしたことは認めるが、次に乗り越えなければならない「自力でスクリプトを記述する」という敷居にツケが回ってくることを忘れてはならない。